●一般職の退職手当
1. 退職手当の支給
退職手当は、職員が退職した場合(死亡による退職を含む。)、その者又は遺族に対して、条例の規定により支給されます。
2. 退職事由
退職事由には、普通退職(自己都合・勤続期間10年以下の定年退職)、定年退職、勧奨退職、整理退職、通勤による災害による退職及び公務外・公務上の死亡傷病退職があります。
3. 退職手当の額
退職手当の額は、「給料月額×勤続期間に対応する支給率」により基本額を算出します。
算出した基本額に、勤続期間・退職事由に応じた退職手当の調整額等の加算をしたものが退職手当の額となります。
4. 退職手当計算の基礎となる給料月額
退職又は死亡の日における給料月額が基礎となります。
※給料に減額等のある場合 : 休職等で給料の一部又は全部を支給されていない場合は、それらの理由がないと仮定して、その受けるべき給料月額
※給料が日額で定められている場合 : 日額21日分の額(退職前1年以内に増額されている場合(給与改定を除く)は、退職前1年間の給料総額の12分の1の額。在職期間1年未満の場合は、職員となったときに受けた給料月額となります。)
◎特定の退職事由に係る特例
(1)定年前早期退職者に係る特例
勧奨・整理・死亡・公務上傷病退職で、勤続期間が25年以上あり、退職の日以後の直近の3月31日の年齢が、定年から10を引いた年齢以上である職員に限って適用する特例です。
退職手当計算の基礎となる給料月額に、定年と退職年度の末日の年齢との差に2%を乗じて得た率を加算します。
(2)公務上の理由等による退職者に係る特例
通勤災害・公務上死亡傷病・整理退職の職員に限って適用する特例です。
退職手当計算の基礎となる給料月額に、その10%を加算します。
5. 勤続期間の計算
職員として引き続いて在職した期間をいい、職員となった日の属する月から退職した日の属する月までの月数により計算します。
なお、1日でも在職していればその月は在職期間とみなします。
在職期間に1年未満の端数月がある場合は、次のように計算します。
・普通退職の場合 : 6月以上は1年とし、6月未満は切り捨てます。
・普通退職以外の場合 : 端月数はすべて切り上げ、1年とします。
また、休職等の期間については、その事由により一部又は全部が在職期間から除算されます。【育児休業期間は、除算されません。】
(例:公務外休職・停職→1/2除算、自己啓発等休業→全期間)
6. 支給率
勤続期間に応じて次の表のとおりとなります。
(支給率は退職事由に関わらず同率となります。)
退職手当の支給率早見表
勤続年数
|
支給率 |
勤続年数
|
支給率 |
1
|
0.90
|
22
|
26.00
|
2
|
1.80
|
23
|
27.50
|
3
|
2.70
|
24
|
29.00
|
4
|
3.60
|
25
|
30.50
|
5
|
4.50
|
26
|
32.00
|
6
|
5.40
|
27
|
33.50
|
7
|
6.30
|
28
|
35.00
|
8
|
7.20
|
29
|
36.50
|
9
|
8.10
|
30
|
38.00
|
10
|
9.00
|
31
|
39.40
|
11
|
10.20
|
32
|
40.80
|
12
|
11.40
|
33
|
42.20
|
13
|
12.60
|
34
|
42.60
|
14
|
13.80
|
35
|
43.00
|
15
|
15.00
|
36
|
43.00
|
16
|
16.60
|
37
|
43.00
|
17
|
18.20
|
38
|
43.00
|
18
|
19.80
|
39
|
43.00
|
19
|
21.40
|
40
|
43.00
|
20
|
23.00
|
41
|
43.00
|
21
|
24.50
|
42
|
43.00
|
7. 退職手当の調整額
勤続期間10年以上の定年・勧奨退職並びに整理・通勤災害・死亡傷病退職の場合は、退職手当の調整額が加算されます。
調整額は、退職前240月の各月について職責等に応じて設定された各区分の点数を合計したものに、単価を乗じて算出されます。
また、普通退職であっても、勤続期間が20年以上、かつ、退職の日以後の直近の3月31日の年齢が、定年から10を引いた年齢以上あり、構成団体の長の承認を得た場合は、上記により算出した額の4分の1の額が調整額として加算されます。
調整額の点数及び単価は次のとおりとなります。
(1) 単価:1,100円
(2) 職員の区分及び点数
職員の区分 |
点数 |
主な職名 |
第1号区分 |
35点 |
部長級 |
第2号区分 |
30点 |
課長級 |
第3号区分 |
25点 |
課長補佐級 |
第4号区分 |
20点 |
係長級 |
第5号区分 |
15点 |
主任級 |
第6号区分 |
10点 |
主事級 |
※各区分の職は、あくまで例示であり、対応する職名は組合規則で構成団体ごとに定められています。
例:退職前240月が「主任級に120月、係長級に120月(除算期間なし)」の場合
主任級期間→120(月)×15(点)×1,100(円)=1,980,000
係長級期間→120(月)×20(点)×1,100(円)=2,640,000 計4,620,000円
◇退職手当試算(算出される額はあくまで概算となります)
在職期間 年 年−除算期間( 年 月)→端数処理→5勤続期間 年
4給料月額 円×6支給率 +7調整額 円= 円(概算/税控除前)
8. 退職手当の通算(勤続期間の通算規定がある場合)
国家公務員又は他の地方公務員から引き続き職員となった場合には、その期間は通算されます。また、退職後、他の地方公共団体等へ引き続き就職した場合は、退職手当は支給されず、その期間は通算されます。
9. 退職手当の加算
退職手当の加算として、消防職員(退職時の職名が、消防司令補以下に限る)加算、調整額加算があります。
10. 退職手当の支給制限、支給の差止め
懲戒免職等処分を受けて退職した場合や、欠格条項に該当して失職した場合(地公法第28条第4項)又はこれに準ずる退職をした場合は、退職手当等の全部または一部が不支給となります。
また、刑事事件に関して起訴をされ、判決の確定前に退職したときや、退職後に逮捕、聴取、起訴等により犯罪があると思料される場合、在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたことを疑うに足りる理由があると思われる場合などは、退職手当の支給が一時差止められます。
11. 退職手当の返納
退職手当受給後に、在職期間中の行為に係る刑事事件に関し禁錮刑以上の刑に処せられたときや、在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為があったと認められたときなどは、受給した退職手当の全部又は一部を返納することとなります(遺族、相続人からの返納となる場合もあります。)。
12. 特別の退職手当(予告を受けない退職者の退職手当)
労働基準法第20条及び第21条又は船員法第46条の規定による給付は、一般の退職手当に含みます。ただし、一般の退職手当の額がこれらの規定による給付額に満たないときは、その差額を退職手当として支給します。
13. 特別の退職手当(失業者の退職手当)
退職者が退職後原則1年以内に失業している場合に、一般の退職手当及び予告を受けない退職者の退職手当の額の合計額が、その者が雇用保険法の適用を受けるものとした場合に受けることができる失業給付の額に満たないときは、その差額を退職手当として支給する制度があります。
●特別職の退職手当
1. 支給対象
(1)市町村長
(2)副市町村長
(3)地方公営企業の管理者
(4)教育長
(5)地方公務員法第3条第3項第4号に規定する秘書の職
2. 退職手当計算
基礎となる給料月額に在職年数に応じて定められた支給率を乗じた額となります。
基礎となる給料月額=退職の日における給料月額
※附則や特例条例等で減額されている場合であっても、本則の給料月額となります。
3. 勤続期間の計算
(1)任期単位で退職手当を支給し、任期の通算並びに一般職又は他団体との通算はできません。
(2)1年未満の端月数があるときは、6月以上の端月数は切り上げて1年とし、6月未満の端月数は切り捨てます。
(3)教育長の場合、前任者が任期途中で退職した場合は、後任者の任期は前任者の残任期間となりますので、その期間が退職手当の対象期間となります。
4. 支給率
勤続期間 |
市町村長 |
副市町村長 |
公営企業
管理者 |
教育長 |
秘書 |
1 |
4.0 |
3.0 |
2.5 |
2.5 |
1.0 |
2 |
8.0 |
6.0 |
5.0 |
5.0 |
2.0 |
3 |
12.0 |
9.0 |
7.5 |
7.5 |
3.0 |
4 |
16.0 |
12.0 |
10.0 |
--- |
4.0 |
|
 |
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